せっかく買ったポータブル電源、いろいろな使い方をためしたいですよね。
ポータブル電源で家のエアコンは使えるの?
寝室のエアコンをポータブル電源で動かすと、一晩中使えるのかな?
ポータブル電源で家のエアコンが使えるのか、どのくらい動かすことができるのか、そんな疑問に実際に使ってみた結果もあわせて説明します。
ポータブル電源でエアコンは使える
結論としては、以下の条件をクリアすれば8畳用エアコンぐらいは使えます。
✅定格電圧100Vタイプのエアコン。→ ポータブル電源のAC出力はほとんど100Vタイプなので、大容量エアコンの定格電圧200Vタイプは使えません。
✅ポータブル電源の出力波形が「正弦波」。→ ポータブル電源の出力波形が家庭用AC電源と同じものでないと制御モノ家電は正常に作動しません。ポータブル電源の出力波形は「矩形波」や「修正正弦波」ではなく、「正弦波」または「純粋正弦波」のものを選びましょう。
✅電源延長コードの定格値はエアコンの最大消費電力以上のものを使う。→ 延長コードの定格値が小さいと発熱や損傷のリスクがあります。
✅部屋の大きさや断熱仕様など、どんな状況でエアコンを使うのかによって、ポータブル電源に必要な容量・出力の仕様が異なります。
ポータブル電源でも家のエアコンは使えます。ただし、エアコンの取扱説明書などには「延長コードの使用は禁止」等の記載がありますので、あくまでも停電などの緊急対応のときだけ自己責任のもとでの使用にとどめてください。
エアコンを動かすポータブル電源の選び方
定格電圧100Vタイプのエアコンを使う場合、ポータブル電源にはAC100Vの出力はありますし、「正弦波」の出力波形をもつものもかなり一般的ですので大きな問題にはならないでしょう。
そのためエアコンを動かすポータブル電源を選ぶときには、どのくらいの出力、容量があればいいのか、が重要です。
エアコン仕様にあったポータブル電源を選ぶときの注意点
エアコン、ポータブル電源、それをつなぐ延長コードの仕様については、以下のような注意が必要です。
エアコンの最大消費電力 < ポータブル電源の最大出力電力
エアコンが最大1kWの電力を使う仕様なら、ポータブル電源の最大出力も1kW以上必要です。
あとはポータブル電源の容量ですが、これは大きければ大きいだけ長時間エアコンを作動させることができます。
エアコンの最大消費電力 < 電源延長コードの定格値
エアコンとポータブル電源は延長コードを使って接続することになります。その延長コードはエアコン作動させる電気を流すのに十分な仕様のものを使いましょう。
タコ足配線しない。コードに無理な力がかからないようにする。設置してあるアース線を外さない。などの注意も必要です。
自宅のエアコンでの検証結果
自宅の寝室(6畳)のエアコンのラベルです。
エアコンの定格電圧は100Vでポータブル電源につなげられます。
消費電力としては、定格暖房低温が一番大きく、1.04kWです。
取扱説明書の仕様欄を確認するとラベルと同じ数字と、「運転電流」欄に冷房運転電流6.6A(最大14.1A)、暖房運転電流5.5A(最大14.6A)とあります。
最大電流が15A以下ですので、延長コードも15A流せれば大丈夫そうなので1500Wタイプが使えます。手持ちの延長コードに「1500Wまで」、「125V-15A」とあれば使えます。
寝室のエアコンの消費電力からして、ポータブル電源の出力としては1500Wあればいいので、手持ちの2000Wクラスのポータブル電源につないでみました。
用意したポータブル電源は、容量2048Wh、最高出力2400Wのものです。とくに上記のポータブル電源は、充電のときの入力電力を300W, 500W, 700W 900W, 1100Wと5段階で調整できます。太陽光発電の余り具合いで入力電力を調整できると、無駄に系統から買電しなくて済むのでお得です。
エアコンの設定は、31℃室温で設定温度29℃、風量は抑え目にして、まあまあ快適な風がでるようにしました。
エアコンオンで立ち上がり500Wぐらい、落ちつくと150Wぐらいの消費電力です。
たまにポータブル電源のファンが回りますが気になるレベルの音でもなく、電気代がかからず涼しく寝られるのは最高です。
朝まで6時間使ってポータブル電源の表示は100%→58%残りでした。意外と使えます。
今年の夏は、太陽光発電で昼間も気兼ねなくエアコンを使い、余った電気でポータブル電源を100%充電して、熱帯夜でもそのポータブル電源でエアコンを作動させて電気代を気にせず快適に寝られました。
まとめ
ポータブル電源で家庭用エアコンは使えます。
2000Whクラスのポータブル電源であれば、6畳の寝室のエアコンを一晩中動かして、なんとか快適に寝られます。
エアコンの仕様に見合ったポータブル電源を準備できれば、真夏の停電など不測の事態でも安心です。
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